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透明感のあるイラストの描き方|白っぽく塗ってもくすむのは、鮮やかな色の置き場所が原因

透明感のあるイラストの描き方|白っぽく塗ってもくすむのは、鮮やかな色の置き場所が原因

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白っぽく塗っているのに、透けて見えない。 影を塗ると、そこだけくすんで見える。 色を合わせたはずなのに、なんとなくしっくりこない。

どれも同じ原因から起きています。 足りないのは色の薄さではなく、鮮やかな色の置き場所が決まっていないことです。

なぜ白っぽく塗っても、透明感が出ないのか?

白を足す量が足りないからではありません。 絵のどこかに、鮮やかすぎる色が残っているからです。 透明感は1色の性質ではありません。絵全体の色の関係で決まります。

POSEMANIACSに届く検索の言葉を見ても、塗りの悩みで「透明感」を探している人はとても多いです。

ここで言葉を1つ決めておきます。 彩度とは、色の鮮やかさの度合いのことです。

『色選びが楽しくなる!透明感のあるキャラクターイラスト講座』では、しっくりこないときに疑う場所が名指しされています。

「色を置いてみて色相や明度を合わせているのになんとなくしっくりこないと感じるときはどこかの色の彩度が高い可能性が高いです」(春海にむ)

明度は、色の明るさのことです。 明るさをそろえても、どこか1か所の彩度が高いままだと、絵はしっくりきません。

2つ目の症状も、そのまま言葉にされています。

「下塗りでは透明感があって綺麗だけど影や濃い色を重ねていくうちに全体的な印象がくすんで見えることはありませんか」(春海にむ)

下塗りの時点では綺麗に見えていたのですから、色の選び方そのものが外れていたわけではありません。 くすみは、重ねる段階で入ってきています。

センスの問題ではありません。 鮮やかな色の置き場所が、1つ違うだけです。

なぜ「薄い色」で塗りたくなるのか?

透明なものを思い浮かべると、薄く澄んだ色が出てくるからです。 ガラスも水も、色が薄い。 だから絵でも、色を薄くすれば透けて見えるはずだと考えます。

ところが絵の中では、薄いかどうかより、鮮やかかどうかが先に目に入ります。

「基本的に彩度の高い色はその一色だけでインパクトがあり強い色なので不透明度が高い印象になります」(春海にむ)

鮮やかで暗い色は、特に強く出ます。

「特に彩度が高く明度が低い色はペンキのようになりより不透明な印象になりがち」(春海にむ)

ペンキは、後ろが透けません。 講座には、鮮やかな色と抑えた色を並べたスライドがあります。

上が「彩度の高い色」、下が「彩度の低い色」

「こうして比べてみても彩度の低い色の方が後ろが透けているような透明感を感じます」(春海にむ)

上の段は鮮やかな色、下の段は同じ色あいで鮮やかさを抑えた色です。 透けて見えるのは下の段です。

同じ絵でも、何を手がかりに塗るかで、詰まる場所が変わります。 色の薄さを手がかりに塗ると、くすみがどこから出ているのかが分かりません。直すときは、絵じゅうの色を白に近づけていくことになります。 彩度を手がかりに塗ると、くすみは彩度が高すぎる場所か、下げすぎた場所から出ていると分かります。直すときは、その1か所の彩度だけを動かせば済みます。

透明感は「彩度の置き場所」で作る

透明感とは、絵全体の彩度を低く抑え、光と影の境界などの要所にだけ彩度の高い色を置いたときに生まれる、後ろが透けて見えるような印象のことです。

見るべき場所は、講座でも1つに絞られています。

「透明感のあるイラストを描くときに大事なポイントは彩度です」(春海にむ)

やることは3つです。塗る順に見ていきます。

手順1: 下塗りは彩度を低めから始める

最初に置く色は、低めの彩度にします。 そこから重ねる色で、少しずつ彩度を上げます。 上げるぶんだけ、明度は下げていきます。

「下塗りはできるだけ彩度を低めにし塗り重ねる段階で少しずつ彩度を上げて明度を下げながら塗っていくと透明感が出しやすいです」(春海にむ)

講座には、下塗りの色だけを変えた2体が並べてあります。

左の「OK!」は色を抑えてあり、右の「NGかも・・・」は髪も目も鮮やか

順番が逆になると、後から苦しくなります。

「下塗りの段階で彩度を上げてしまうとその後色を重ねた際にどんどん彩度が高くなってイメージと違ってしまったり逆に後に重ねる色を彩度を下げると違和感が出てしまう可能性があります」(春海にむ)

先に上げてしまうと、上げた場所に合わせて残りの色も上がっていきます。 低めから始めると、上げ幅を最後まで自分で持っていられます。

手順2: 影は明度を下げて、彩度は下げすぎない

影を暗くしようとして、灰色に寄せたくなります。 ここで下げるのは明度だけです。 彩度は残します。

「影に彩度の低すぎる色を置いても透明感がなくなったり色がくすんでしまいます」(春海にむ)

無彩色とは、白・灰色・黒のような、鮮やかさを持たない色のことです。 影を無彩色に近づけるほど、そこがくすみます。

講座には、影の色だけを変えた2体が並べてあります。

左が「無彩色NG例」、右が「彩度ありOK例」

「影に使う色は明度は低めでいいのですが、彩度は下げすぎないようにしましょう。」(春海にむ)

明るい色の影ほど、彩度をはっきり上げます。

「特に白などの場合は、その時に使いたい色相の範囲内にして、かなり彩度を上げて色を入れる形にした方が透明感を追加することができます。」(春海にむ)

色相は、色あいのことです。 使いたい色あいの中で、鮮やかさを上げるという意味です。

上げ幅は、思っているより大きくて構いません。

「下地の色よりも彩度が高くなっても大丈夫です。」(春海にむ)

肌の塗り方の章でも、同じ注意が出てきます。

「あまり無彩色に寄せすぎると完成した時に周りの色から肌だけが浮いて顔色が悪く見えることがあるので気をつけましょう」(春海にむ)

抑えるのは下塗りで、影は削りきらない。 この2つが対になっています。

彩度を残した影には、もう一段の足し算ができます。

「さらに反射光を入れてあげるとより透明感や空気感を追加することができます」(春海にむ)

手順3: 彩度の高い色は光と影の境界に集める

全体を抑えたら地味な絵になるのでは、と思うかもしれません。 抑えるのは、鮮やかな色を効かせる場所を空けておくためです。

「ただ彩度が高い色を使わないわけでもありません」(春海にむ)

瞳やアクセサリーのように、目立たせたい部分に置く色をアクセントカラーと呼びます。

「アクセントカラーのような感じで大事な箇所に少し彩度の高い色を入れてあげることで透明感を保ったまま印象深いイラストにすることができます」(春海にむ)

もう1か所、置き場所があります。光と影の境界です。 根拠は、実際の肌の見え方にあります。

「実際に光が当たった時の人間の肌を見てみると光と影の境界により彩度の高いオレンジ色が入ることがあります」(春海にむ)

講座では、1枚のイラストから、その部分を拡大して見せています。

画面下の文は「そのため、光と影の境界に彩度の高い色を入れてあげると」

「光と影の境界に彩度の高い色を入れてあげるとより生き生きとしたキャラクターの肌を描くことができますしリアル感を出すこともできます」(春海にむ)

この置き方は、

『色選びが楽しくなる!透明感のあるキャラクターイラスト講座』

の中で、肌の塗り方(Chapter3-1)から始まり、髪(3-2)、目(3-3)、服(3-4)、小物(3-5)、背景(Chapter4)と部位ごとの実演で積み上がっていきます。

上達への最初のステップ: 描いた絵1枚で彩度を確かめる

用意するのは、すでに描き上げた自分の絵1枚です。 その絵の上で、次の3つをやります。

  • しっくりこない場所を1つ選び、スポイトでその色を取って彩度を見る(10分)

  • 彩度が高ければ一度下げて、違和感が消えるか見る(10分)

  • 影が灰色なら、明度は低いまま彩度を少し戻した色に差し替える(10分)

2つ目のやり方は、しっくりこないと感じたときの確かめ方として講座でも言われています。

「彩度が高い部分の色を一度下げてみて違和感がなくなるか見てみてください」(春海にむ)

この練習で気にしないことがあります。 形や線は直しません。 全部の場所でやらなくて大丈夫です。1か所で十分です。

意識を彩度だけに向けるためです。 形も線も一緒に見ようとすると、色の見え方の変化が分からなくなります。

ここが分かると、くすみの正体を自分の絵の中で名指しできるようになります。 「なんとなく汚い」が「この場所の彩度が高い」に変わります。

まとめ: 透明感は彩度の置き場所で作れる

  • 透明感が出ないのは色の薄さではなく、彩度の高い色の置き場所が原因。

  • 下塗りは彩度を低めから始めて、重ねながら上げていく。

  • 影は明度だけ下げて、彩度は残す。白い部分の影ほど彩度を上げる。

  • 彩度の高い色は、光と影の境界や大事な箇所に集める。

  • まずは自分の絵1枚で、しっくりこない場所の彩度を確かめる。

白を足すのは、色を1色ずつ直すやり方です。 透明感は、絵を1枚として見て、彩度をどこに置くかを決める見方から生まれます。

色置きは、最初から決まる人ばかりではありません。

「私も綺麗な色が置けなくて挫折しそうになったこともありますが加工で調整できるようになってからは色置きを楽しめるようになりました」(春海にむ)

「最初の色置きの段階で100点を目指さなくても大丈夫です」(春海にむ)

くすんだ絵を立て直す補正・加工(Chapter5)と、一枚絵を最初から最後まで通す実演(Chapter6)は講座の中にあります。

『色選びが楽しくなる!透明感のあるキャラクターイラスト講座』

の販売ページには、講座の中身がこう書かれています。

「キャラクターイラストをメインに透明感のある塗り方を学ぶことができる講座です。」(『色選びが楽しくなる!透明感のあるキャラクターイラスト講座』販売ページ)

「苦手だった色置きを楽しめるものにしましょう!」(『色選びが楽しくなる!透明感のあるキャラクターイラスト講座』販売ページ)

講師はイラストレーターの春海にむさんです。講師ページには、透明感のある塗りで少年少女を描くことが得意だと書かれています。

この記事で出したのは、色選びの考え方までです。 彩度をどこに置くかが分かった今が、その入り口です。

引用の出典は『色選びが楽しくなる!透明感のあるキャラクターイラスト講座』(講師: 春海にむ)です。

Course this article is based on