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キャラデザは「性格」と「シルエット」と「密度」に注目! 『キャラクターを深掘りする』
本記事は書籍『さいとうなおきの超もったいない!イラスト添削講座』の抜粋記事です。
イラストレーターのさいとうなおき先生が「キャラクター」の視点で添削し「イラストを上達させるテクニック」を解説したいくつかのページををご提供いただきました。
お悩み相談1: キャラクターデザインに自信がない
相談内容: タイトルは『夜の和の国』です。普段は二次創作のキャライラストしか描きませんが、今回は背景ありの一枚絵に挑戦。オリジナルデザインに慣れていないので、キャラクターデザインを細かいところまで見てもらいたいです。(P.N.かずたろうさん)
BEFORE
GOOD!
- キャラがかっこいい!: 赤で統一された色合い、剣やきつねのお面といった小物も魅力的。闇に怪しく光る目も引きつけられます。
- 素晴らしいチャレンジ精神: 普段と違うものに挑戦して、ここまで描けているのがとてもすごいな、と感じました。
- 奥行きの表現はバッチリ:ぼかしを入れて、手前と奥のライティングを変えるなどの工夫ができていますね。
NOBISHIRO
- 背景とキャラどちらを見せたいのか不明: 背景とキャラのどちらに重きを置きたいのか、どっちつかずという点が気になります。
- 視線の集まる場所にキャラがいない: 三分割法で一番目立つ場所にあるのが月。かっこいいキャラクターがいるのに、もったいない!
キャラデザは「性格」と「シルエット」と「密度」に注目!
AFTER
- 建物全体を左へ移動。顔の背景には、情報量が少ない部分がくるように調整
- 建物の窓の灯りと外壁のコントラストが大きくて目につくので、明度を下げる
- あえてキャラクターの周囲だけ光で背景を飛ばすと、シルエットが際立ってかっこいい
- キャラクターを拡大して目立つ場所に顔を配置
POINT1 「シルエット」で性格を表現する
キャラクターデザインでまず考えなくてはならないことが、シルエット。このキャラクターは刀を持った攻撃的な面がかっこいいなと思いましたので、そのキャラクター性が伝わるようにしましょう。曲面的(=やわらかいイメージ)なシルエットをトゲトゲ(=攻撃的なイメ—ジ)に変えることで、キャラクターの持つイメージをデザインで伝えることができるのです。
POINT2 「密度」を上げることで見栄えがよくなる
キャラクターデザインでもうひとつ大事な要素として、密度があります。顔や装飾の密度が低いと、どこか物足りないデザインになってしまうことも。特に、一番見てほしい顔やそのまわりは描き込み具合をもう1段階上げると、よりキャラが引き立ちます。