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腕を組むポーズが描けないのは、隠れる部分を決めていないから

腕を組むポーズが描けないのは、隠れる部分を決めていないから

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腕を組ませると、腕が長くなる。 手がどこに行ったのか分からなくなる。 肩のあたりがごちゃごちゃになる。

どれも同じ原因から起きています。 隠れる部分を決めないまま、見えている輪郭からなぞっているからです。

腕を組むポーズで手が止まる方に向けた記事です。

なぜ腕を組むポーズになると、腕が長くなるのか?

見えている輪郭から描き始めているからです。 腕を組むと、片方の前腕の一部と手が、もう片方の腕の後ろに隠れます。 輪郭からなぞると、その隠れた部分の長さと向きが決まらないまま、線だけが先に進みます。

ここで言う輪郭とは、体の外側に見えている線です。 腕を組んだポーズでは、その線の多くが、腕と腕の境目になります。 つまり、なぞっている線の何本かは、腕の形ではなく重なり方が作った線です。

長さが決まっていないので、最後につじつまを合わせることになります。 前腕を伸ばして反対側の腕まで届かせる。 入りきらなかった手を、体の後ろへ逃がす。 こうして、腕が長くなり、手の行き場が消えます。

腕を組むポーズは、多くの人が手を止める場所です。 POSEMANIACS の検索データでも、腕を組むポーズは繰り返し探されています。

崩れる原因は、才能やセンスではありません。 隠れる部分をいつ決めるか、その順番が1つ違うだけです。

なぜ資料をよく見ても、腕を組むポーズは描けないのか?

資料に写るのは、見えている線だけだからです。 腕を組む動作では、必ずどこかが重なって隠れます。 隠れた側の長さと向きは、写真の中に線として残っていません。

よく見て描け、という言葉は正しいです。 省略されているのは、見えているものだけを見ても出てこないものがある、という前提です。 腕を組むポーズでは、それが隠れる部分です。

腕を組むポーズとは、両腕を内側に回しながら体の真ん中に寄せ、胸の前で重ねた姿勢です。 この動きは、講座の中で筋肉の働きを説明する場面に出てきます。

『筋肉の描き方基礎講座〜解剖学まで学べる実践式レッスン〜』では、背中側の筋肉を説明するときに、腕を内側に回す動きが挙げられます。

「大円筋は腕を内側に回す動きお腹の前で腕を組むような動き腕を体に引き寄せる動き腕を後ろに伸ばす動きに働きます」(かまた)

筋肉の名前は覚えなくて大丈夫です。 ここで見るのは、腕がどこへ動くかだけです。

画面下の字幕は「(お腹の前で腕を組むような動き)」

胸側の筋肉にも、同じ向きの動きが出てきます。

「大胸筋中部は腕を前に押し出す動作や腕を体の真ん中に寄せる動作で活躍します」(かまた)

内側に回す動きと、真ん中に寄せる動き。 腕を組むと、左右の腕はこの2つで体の中心に集まります。 だから、胸の前で必ず出会って重なります。

同じポーズでも、最初に決めるものが違うと、詰まる場所が変わります。

見えている輪郭からなぞると、隠れる部分の長さが最後まで決まりません。だから崩れたとき、どこを直せばいいのか分からなくなります。 先に円柱で組んでから輪郭を引くと、隠れる部分も1本の腕として決まります。崩れたときは、円柱を置き直せば済みます。

腕を組むポーズは、隠れる部分ごと円柱で組む

アタリとは、仕上げの線を引く前に、位置と形を単純な図形で決めておく下書きです。 腕を組むポーズでは、このアタリを腕1本ずつ、隠れる部分まで含めて作ります。 手順は3つです。

手順1: 腕を球体と円柱に置き換える

かまたさんは、腕を単純な図形に置き換えるところから解説します。

「腕を簡単な図形で置き換えたとき球体と円柱が組み合わさった形として捉えると理解しやすくなります」(かまた)

「腕を簡単な図形で置き換えたとき球体と円柱が組み合わさった形として捉えると理解しやすくなりますこの形で、いろんな角度から当たりをとってみると良いと思います。」(かまた)

画面下の字幕は「まずはこの形で、いろんな角度から」

肩が球体1つ、上腕と前腕が円柱1本ずつ。 片腕で円柱2本、左右で4本です。 腕を組むポーズは、この4本をどう重ねるかで決まります。

手順2: 円柱のまま、胸の前で重ねる

置き換えた円柱のまま、左右の腕を胸の前で重ねます。 先に決めるのは、どちらの腕が上に来るかです。 上の腕を置いてから、下の腕をその後ろに通します。

このとき、上腕と前腕のつながり方に意識を向けます。

「上腕と前腕が鎖のように互い違いに組み合わさっているように意識すると、より理解しやすくなります。」(かまた)

画面下の字幕は「上腕と前腕が鎖のように互い違いに」

鎖の輪と同じで、隣り合う2本は向きを変えながらつながります。 肘を曲げて胸の前へ持ってくると、この向きの差がそのまま出ます。

隠れるところまで描くのは、遠回りに見えるかもしれません。 アタリは下敷きの線で、仕上げの線を上から引けば役目を終えます。 隠れる側も円柱ごと置いておくので、上に重なる腕の長さがそのまま測れます。

手順3: 手のひらの向きを決める

最後に、手のひらがどちらを向くかを決めます。 腕を組むと、腕は内側に回ります。 向きが変われば、前腕の形も変わります。

「腕をひねる動作には前腕のひねりと腕全体のひねりの2つがあります」(かまた)

ひねると前腕の筋肉の位置が入れ替わっていくことも、同じ章で実演されています。

腕を組むポーズでは、手が相手側の腕の上に乗るか、脇の下に入るかで、前腕の見え方が変わります。 どちらにするかを、円柱の段階で決めておきます。 ここまで決まると、手の行き場が最後まで残ります。

3つの手順で、下敷きができます。 あとは、その上に輪郭を引きます。 講座では、立ちポーズを描く場面でこの工程が実演されています。

「重心のバランスを見ながら足のあたり、腕のあたり、首のあたりを取ります」(かまた)

「重心のバランスを見ながら足のあたり、腕のあたり、首のあたりを取りますここまで書いたあたりを下敷きにして仕上げを書いていきます」(かまた)

腕を組んだポーズではなく、立ちポーズの実演です。画面下の字幕は「腕のアタリ、首のアタリをとります」

こちらも腕を組んだポーズではなく、立ちポーズです。画面下の字幕は「これで立ちポーズが描けました」

アタリからポーズを仕上げる工程の実演は、

『筋肉の描き方基礎講座〜解剖学まで学べる実践式レッスン〜』

の第3部『自然なポーズの描き方』にあります。

上達への最初のステップ: 自分の腕を組んで、円柱のアタリを3枚

自分の腕を組んで、鏡かスマホのカメラで見ます。 その形を、円柱だけのアタリで3枚描きます。 上に来る腕を入れ替える、体の向きを変える、というように条件を変えて3枚です。 合計30分以内で切り上げます。

この練習で気にしないことがあります。 線のきれいさです。

円柱を置く段階で見ているのは、どこが隠れるかだけです。 輪郭を整えるのは、その後の作業になります。

自分の腕なら、角度を変えて何度でも見られます。 資料に写らない隠れた側も、腕をほどけばその場で確かめられます。 3枚描くと、上に来る腕が変わるたびに隠れる場所が入れ替わることが、手を動かしながら分かります。

まとめ: 腕を組むポーズは、隠れる部分から決める

  • 腕を組むと、片方の前腕の一部と手が、もう片方の腕に隠れる。

  • 崩れる原因は、その隠れる部分を決めないまま、見えている輪郭からなぞる順番。

  • 腕は肩の球体1つと円柱2本。隠れる側も円柱ごと置いてから、胸の前で重ねる。

  • まずは自分の腕を組んで、円柱だけのアタリを3枚描く。

体のどこかが重なるポーズなら、同じ順番が使えます。 ものを持つ手も、脚を組んだ座り姿も、先に隠れる部分を決めてから輪郭を引けます。

『筋肉の描き方基礎講座〜解剖学まで学べる実践式レッスン〜』

は、第1部『基礎から学ぶ、人体のバランスと筋肉の捉え方』から始まり、第2部で筋肉の構造と各筋肉の役割を扱い、第3部『自然なポーズの描き方』へ進む構成です。 腕を組むポーズで手が止まっていた場所が分かった今が、その入り口です。

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この記事は『筋肉の描き方基礎講座〜解剖学まで学べる実践式レッスン〜』(講師: かまた)の内容をもとにしています。

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